【家作りの教科書】ロフトを作るなら知っておきたい規制についてと費用
★今、注目のコンテンツ
ロフトは、天井の位置より上に作ることができるスペースのことです。1人暮らし用のアパートではこのロフトがついている住宅を多く見かけ、ロフト部分を就寝スペースに使用する人も多いですよね。
このロフト、一戸建て住宅であれば、収納もある程度確保できますし、ロフトを作るメリットが感じられないような気がしてしまいますね。そこでこちらでは、一戸建て住宅におけるロフトの活用法や、メリット、デメリットなどについて解説しています。
ロフトとは何を意味するのか?
ロフトは建築基準法において「小屋裏物置等」とされていて、ロフトの定義がきちんと定められています。建築基準法における規制については後にご紹介しますが、ロフトは「屋根と天井の間にある空間」だと考えると分かりやすいです。
ロフトのメリット・デメリット
ロフトのメリット
部屋を広く見せることができる
仮にリビングにロフトをつけた場合、ロフト分天井が高くなりますし、上部の奥行きも出るため部屋を広く見せることができます。
子どもが楽しめる
ロフトに上がる方法はその住宅によってさまざまですが、コストを考えてはしごを採用している住宅が多いです。はしごを登ってちょっとした隠れ家のような空間で遊べるのは、子どもにとって探検気分でとても楽しいもの。小さな子どもがいる家庭では、ロフトがあるととても喜ばれるようです。
収納が増える
当然ながら、ロフトがあることでものを置くスペースが増え、収納できるものが増えます。リビングにロフトがあると、例えば急な来客があったときに、散らかったものをとりあえずロフトにしまい込んでしまうこともできるので、いざというときに便利です。
趣味のスペースとして活用できる
ロフトを作業スペースにして、趣味を楽しむ場所として活用する人もいます。子どもの勉強スペースでもよいですし、ご主人の趣味の工作をするスペースにするなど、活用方法はさまざまです。
ロフトのデメリット
費用対効果を得られない場合がある
ロフトは、屋根裏部屋を造ったり、3階建ての住宅を建築するよりは費用が安価になりますが、高さがなく狭いスペースになってしまうケースが多いため、かけた費用に対して収納ができないなど、費用対効果を感じられない場合があります。
はしごの上り下りが危険
階段を造ってロフトにつながるようにすることもできますが、多くの場合はしごを設置します。高齢になってくるとはしごの上り下りは危険ですし、子どもがふざけて怪我をしてしまうこともあるようです。
熱や空気が集まりやすい
ロフトは屋根の上に造るので、暖かい空気がこもりやすいです。夏はかなり暑くなるので一戸建てで就寝スペースにすることは難しいと考えておきましょう。熱を出すために換気設備を設ける必要があると、また費用がかかるというデメリットも。ダイニングにつながる部分にロフトを設置すると、焼き肉など食事の匂いがすべて上がってしまうというデメリットもあります。
ロフトの規制と費用について
ロフトの規制について
ロフトは建築基準法においていくつかの規制が設けられています。ひとつは、床面積がロフトがある階の床面積の2分の1未満であること。例えば1階にロフトを設置する場合、1回の床面積の半分未満の広さで作らなければならないということです。
次に、ロフトの天井の高さはもっとも高い部分で1.4m以下にしなければならないこと。そして、ロフトのある階の床面積に対し、ロフトの床面積が8分の1を超える場合には、構造強度を保つために各階の壁を増やさなければならないこととされています。
また、自治体によってロフトの規制を定めているケースもあり、ロフトにつながる階段は固定されていてはいけないとしているところもあるようです。設置の前にハウスメーカーに相談してみましょう。
ロフトの費用に関すること
ロフトを造る費用は、およそ50万円から100万円前後だといわれています。安くはない金額ですので、多方面から検討し、確実に必要だと思った上で造ったほうが納得できると思います。
ただし、ロフトは法定床面積に含まれないため、固定資産税の対象とならないというメリットがあります。三階建て住居を建てると固定資産税の対象となりますが、固定資産税を抑えて収納スペースを増やしたいというときは、ロフトが活躍してくれそうですね。
おわりに
一戸建てでロフトはあまり意味がないように考えている人もいるようですが、ロフトを両親の勉強スペースにするなど、それぞれの活用方法でロフトを生かしている人も多いです。用途をしっかり考えた上で、設置を検討してみてくださいね。