これで快適度UP! 一戸建ての脱衣所を考える前にメリット・デメリットを知っておこう
★今、注目のコンテンツ
入浴の際に服を脱ぐ脱衣所と、顔や手を洗って身だしなみを整える洗面所は、本来別々の機能。ですが、同じスペースで役割を兼ねているということが意外と多いものです。
そのため、一戸建ての間取りを考える際に、脱衣所と洗面所を別にして脱衣所を単独で設けるかどうか悩むという方も少なくないでしょう。
脱衣所を個別に設置することには、メリットもありますがデメリットもあります。そうした点をきちんと理解して脱衣所をきちんと考えることで、住まいの快適性を向上させることにつながります。
脱衣所の失敗例
賃貸住宅では特に、脱衣所と洗面所が同じスペースになっている物件が多く、そうした物件に長年住んでいるとそういう状態が当たり前のように思えるかもしれません。そうすると、脱衣所と洗面所を別々にすることのイメージがあまりわかないということもあるでしょう。
そうしたことから、一戸建て購入の際にもイメージが漠然としたものになり、脱衣所・洗面所が不便なものになってしまう…。こうした失敗事例は、残念ながら珍しくありません。
その他、結婚などの新生活に伴って一戸建てを購入するケースや、お子さんが小さいときに一戸建てを建てるようなケースでは、新居での新たな暮らしがどのようなものになっていくか予想しづらいということもあるでしょう。
その結果、脱衣所や洗面所に必要な広さを想定しきれず、実際の使用時に人口密度が高くなって不便を感じることや、収納場所が足りなくなって物があふれてしまうことがあります。
脱衣所のメリット・デメリット
脱衣所を単独で設ける最も大きなメリットは、複数の方が浴室と洗面所をそれぞれ気兼ねなく使うことができるようになる点でしょう。
洗面所が脱衣所を兼ねている場合、誰かの入浴中には洗面所に入りづらくなります。洗面所が施錠可能であれば、入浴中の家族が施錠してしまうと誰も洗面所に入れません。
特に朝晩は浴室・シャワーや洗面所が混雑しがちですが、脱衣所と洗面所が別々であればほかの家族を気にすることなく、自分の行動したい時間帯に使えるようになるのです。
反対に、脱衣所を単独で設置するデメリットは、建物自体の面積を広くとるかほかの間取りを狭くするかして、脱衣所を設置するスペースを確保しなければならない点です。
一般的な洗面所は1坪台ですが、脱衣所と洗面所を別々に分けてそれなりの使い勝手を保とうとすると、倍の広さではおさまらないことが多くなってしまいます。
洗面スペースは別にすべき
それでも、洗面所は脱衣所と別にすべきという考えは根強くあります。その根底にあるのは、「洗面所はキッチンなどと同様、とても重要な家事・生活動線である」ということです。
洗面所は、家族の1人ひとりが手や顔を洗い、身だしなみを整えるだけでなく、洗濯機を回したり手洗いをしたりするなどして家族の衣服を洗い、ときには洗濯物を干すところまで行う場所です。
脱衣所と別々に分けて必要な広さを確保することで、家族の生活は格段に快適になるのです。特に女性の多い家では洗面所を使うシーンは多くなりがちですから、その恩恵をより多く受けることになるでしょう。
脱衣所と洗面所を別々にする場合は、浴室・脱衣所から洗面所までの動線にも注意しましょう。浴室を出たあとに髪をかわかす、あるいは肌の手入れをするといった目的で洗面所を使うことは多いものです。その動線にも配慮することで、家の快適性を一層高くできます。
また、脱衣所を単独にするために洗面台を廊下などに配置するのも避けたほうがいいでしょう。先にふれたように、洗面台は大切な動線ですので、人がスムーズに動けるようにする必要があるからです。
おわりに
脱衣所と洗面所が同じスペースである住宅に慣れている方にとっては、それでも問題ないと思われるかもしれませんが、実際に別々にしてみるとそのメリットを実感できるようになるはずです。
前述のような失敗事例に陥らないようにするためには、自分や家族が脱衣所・洗面所を使用するイメージを明確にするとともに、脱衣所を単独で設けることのメリット・デメリットについて理解しておきましょう。