「設計士の飛躍的な成長」と「地域の皆様に楽しんでもらう」を両立させるスマイルハウスプロジェクトの今
文化
話し手 株式会社マイタウン S.L.M事業部 部長代理 阿部大輔
聞き手 ローカルパワーエンジン株式会社 曽根田太郎
お客様に楽しんでいただくスマイルハウスプロジェクト
(曽根田)
スマイルハウスプロジェクトというユニークな社内向け企画を実施されていると伺いました。スタートされた理由や、経緯を教えていただけますか?
(阿部)
スマイルハウスプロジェクトは、3つのテーマを基にお家をつくり、展示する企画です。
1 挑戦
2 自由
3 楽しい
弊社の代表は「楽しんでますか?」といつも社員に声をかけます。それは社員だけでなく地域の人たちにも楽しんでもらいたいという思いがあるんですね。それを具体的にどう落とし込んでいるかというと、実は今、3回目のスマイルハウスプロジェクトが進行しています。
先日、上棟のご挨拶も兼ねて建築現場の近所の方々に地元のパティシエが作ったお菓子をお配りしました。そこで、プロジェクトについてご紹介し、「完成時にはイベントを開催するのでご参加ください」とお声がけをしました。マイタウンが地域に密着しているのもあって私たちのことを知っている方が多く、ぜひ参加するよ!と言葉をいただけました。そういった声を聴けるのは企画側としてもうれしいですね。
完成時にはお披露目イベントの開催を予定していて、現在キッチンカーやいろんなワークショップの準備をしています。また、ご来場いただいた方には今回建築予定の4棟のうち、どの家に住みたいのか投票をしていただきます。お子様はもちろん、大人の方々もどれがいいかなとワクワク、楽しんでいただきたいですね。
3回目は若手の設計士と現場監督がタッグを組むスタイルに
(曽根田)
社内向けだけでなく地域の皆さんも巻き込んだプロジェクトだったんですね。今回が第3回目とのことですが、1回目、2回目についてお聞かせいただけますか?
(阿部)
第1回、第2回は社内の様々な部署から選出されたメンバーでチームを作り、自分たちが住んでみたい家を企画し建築しました。 その時もイベントを開いて、投票の結果1位に選ばれた家は、弊社の定番商品として組み込まれました。お客様に自分たちが企画したテーマを選んでいただけたら嬉しいですよね。あ、1位のチームには、もちろん賞品も用意していますよ(笑)。
(曽根田)
自分たちが企画した家が会社の商品になるのは嬉しいですね。
今回が第3回目でやり方が大きく変わったと伺いました。どのように変わったのか教えていただけますか?
(阿部)
1回目、2回目は営業、設計、現場監督、アフターリフォームとすべての部署から横断的なメンバーで1つのチームを作り、チーム対抗という形をとっていました。
今回の第3回は入社4~5年目の設計担当がメインとなって、入社年次の浅い現場監督とペアを組んでプロジェクトを進行する形に変更しています。
1回目、2回目の経験から、チームの中心が設計メンバーとなっていることがわかったので、3回目はやり方を大きく変更しました。
斬新なデザインの家は申し込みが多数で抽選に
(曽根田)
回数を経て、やり方も進化しているんですね。スマイルハウスプロジェクトで建てられた家は最終的にはどうされるのでしょうか?
(阿部)
お披露目のイベントでご来場の方々に投票をしていただきますが、中には嬉しいことに「この家が欲しい!」とおっしゃるお客様がいらっしゃるんですね。第2回目は9棟の現場がありましたが、いずれもお申し込みをたくさんいただき、抽選でご購入いただくお客様を決めさせてもらいました。
スマイルハウスプロジェクトで建てる住まいは「今までにない」がテーマとしてあります。そこには遊び心も取り入れています。例えば電気のスイッチひとつとっても、普通のスイッチではなく、ちょっとレトロで中世のドアノックのようなデザインのものを使用していたりします。もちろん、フリープラン住宅のオプションで、どのお客様も選べますが、そこまでこだわる方はほとんどいらっしゃいません。
でもスマイルハウスプロジェクトで建てた、遊び心がつまった家を見るとお客様は「え、こんなことできるの?」と喜んでいただけます。私たちからの新しい住宅を提案する機会にもなっていますね。
スマイルハウスプロジェクトで若手設計士が大きく成長するチャンスに
(曽根田)
「今までにない」がテーマというのは斬新ですね。お客様も見るのが楽しそうです。こういった企画は家を建築している会社さんでどこも実施されていることなんでしょうか?
(阿部)
大きなハウスメーカーが学生向けに設計を募集する企画などは聞いたことはありますが、私の知る限り、社内向けに企画している会社は聞いたことがないですね。
特に設計の仕事でこうした成長のための機会を用意している会社は、客観的に見てもすごいと感じます。
参加するメンバーにとっては通常業務にプラスされるので大変だと思いますが、これをチャンスと捉えて大きく飛躍するきっかけにしてもらいたいですね。